安倍さんが叩かれすぎて、ちょっと可哀想な話。 日本一ブラックな企業、それが政府。

安倍さんってなんでこんな叩かれてるの?

テレビやネットでは「政府が悪い」「安倍が悪い」など、とにかく攻撃的な発言であふれている。しかし、恥ずかしいことに、正直なところ何が”悪い”のかわかっていなかったりする。

「国が悪い」など言っているが、国民は何を思ってそう言ってるのだろうか?

本質を知らずに、普段の鬱憤を晴らすべく、単に好き勝手言っているだけなのではないか?

人々が問題視している「安倍さんが起こした大罰」とやらについて考えていきたい。

安倍さんが犯した失態とは?

安倍さんが総理大臣になったばかりの時は、「三本の矢」が宣言されて国民の期待は高まっていた。誰もが「おかえり安倍さん」ムードだった。選挙前に総理候補が複数人議論しているテレビ番組を観たのだが、あの時は燃えた。あれ、安倍さんやん!って。

初の総理大臣を辞めてからしばらくの休息期間、護衛をつけることなく街を一人でスタコラセッセと歩いていたあの安倍さんやん!って。

そんな安倍おじちゃんが一体何をしでかしたというのか。

シンプルに「嘘をついた」のだ。

正直いうと、いろんな嘘をついてきている。

しかし、今回はそんな中でも「TPP」に関する嘘についてのみ紹介する。

TPPってなんだっけ?

環太平洋経済連携協定、またの名「TPP」。国同士の輸入輸出の際にかかる税金を撤廃とかして、「自由貿易をしようぜ」というラブアンドピースな契約である。太平洋を囲む複数国でグループで構成される。

(※初期はアメリカも入っていた)

参加をすれば、外国への日本産物の輸出が増えて、企業がウハウハ儲かるという内容だ。経費節約のために、わざわざ東南アジアや中国などに工場を建てる必要もなくなる。

しかし、TPPを導入することで国民全員がハッピーになるわけではない。

輸出がしやすくなるのは日本だけではなく、他加盟国も同じ。安いという理由で、海外製品を日本国民はジャンジャンと購入するようになる。

例えば、海外から輸入したコメにはこれまで778%の関税がかかっていた。

日本の農家を守るためである。

農地や人口が圧倒的に多い海外のコメは比較的安いので、関税がないと国民は輸入米ばかり消費するようになり、日本が誇るアキタコマチやらホシヒカリが売れなくなってしまうのだ。

TPPは確かに魅力的だが、国内の生産者を守る必要になる……。そこで、日本は「農業やら肉やら、農家の死活問題になりそうなものについては関税撤廃せず(聖域)、他は関税しましょうよぉ」という交渉をしていた。

ちなみに、当初TPPに加入していたアメリカは「俺たちは自動車だけ関税撤廃しないで」と言っていた。

さあ、どう交渉を進めていくべきか・・と話し合っていたところで、アメリカでは政権交代が行われ、トランプが大統領に。権力を獲得した瞬間にトランプは言い放った。

TPPから離脱しまーす!!!fuu!

今までの議論はなんだったのであろう・・。

TPP参加反対するってウソついた

話はそれたが、そんなTPP。

安倍さんは衆院選挙のマニフェストでこう掲げていた。

 

「嘘つかない。TPP断固反対。ブレナイ」

 

当選後、しばらくたってから国会でこう言った。

 

「そんなことを言ったことは、一回もございません」

 

いや、確かに公の場で口に出して言っていない。ポスターにマニフェストとして書かれていただけかもしれない。

きっと、安倍さんが再選するように、自民党の愉快な仲間たちが、国民が喜ぶキャッチコピーを考えに考え抜いて作ったポスターだったのだろう。

安倍さんも覚えているはずがない。ちょっと同情する……

 

と思ったら、内外記者会見で言ってるやん!!!!

まあ、読み上げているだけだし、はっきり「反対」とも言っていないしなあ。でも国民から見たら、嘘は嘘だ。

 

安倍さんはオーバーワーク

安倍さんが抱えている仕事は、TPP問題だけではない。

日中韓問題、北朝鮮問題、復興問題、財政問題、少子化対策・・・毎日仕事は増えていくばかり。何か新しい問題が生じるたびに、全ての批判が彼に集約される。

社員数が少ない企業の役員と一緒だ。

仕事を抱えすぎているのだ。

一人で全てを捌けきれるわけない。

多くある問題のうちの一つを優先すると、別問題に関わる人々から「そっち優先してるんじゃねえよ」とブーイングが飛ぶ。ちょっと休むものなら「休んでるんじゃねーよ」と怒号が飛ぶ。

待ってくれ、安倍さんだって一人の人間だ。

総理大臣といったって、一人で全ての問題に首を突っ込んで完璧な解決策を編み出せるわけではない。そんなの無茶な話である。それぞれの問題に対して、チームが組まれていて、安倍さんはそれぞれチームの活動の全責任を負っているだけなのである。

我々国民は批判的にならず、もっと優しい目で協力的な姿勢で示していくべきなのではないだろうか?政治的にヤベエと思ったことをやりそうになったら、バッシング姿勢でなくて、他の方法で注意喚起できないものか。

というか、本当にそれが「ヤベエ」行動なのかについて、しっかり考えた上でバッシングしているのだろうか。

ワンマン体制の国家でない限り、政策はある程度調べに考え抜いた上で宣言・実行されるものだ。安倍さん一人で気まぐれで考えて宣言された政策はあるはずがない。ヤバそうなら側近がNGするはずだ。多分。

TPPについても、初期は反対派ではあったが、色々と議論を重ねた上で、TPP参加が結果的に一番国の利益になるのではないかと導き出されたのかもしれない。

まあ、その部分が国民にしっかりと届かない限り、不信感しか生まれないが。

正直になれば同情される

もし安倍さんの発言が「嘘」ではなくて、単なる「うっかり発言」だったのであれば、そう伝えれば良い。正直にオーバーワークであることを国民に伝えて弱音を吐けば、同情してくれる人が増えるはずだ。

総理大臣という役職は、日本一ブラックな企業の役員でしかないのだから。

ついでに、その役員を管理すべき社長の地位にいるのが、「国民」とも言える。役員を振り回す天才である。

まあ、弱音を吐いたところで「総理大臣をやめろ」「責任がない」といったバッシングが増えるだけだろうが・・。

総理大臣と権力を持ってはいるが、安倍さんだってみんなと同じ「人間」なのだ。

人間が同じを人間を言葉で殺すだなんて、滑稽な話だ。

人間しょぼしょぼ説。

※2020年の記事です