自然エネルギー発電って儲かるの?
すごくずっと悩んでいることがある。いや、最近思いついただけなのだが。仕事上、自然エネルギー系の企業と関わることがあって、毎回思う。ああ、発電事業者になりたい。
8年くらい前、日本政府は自然エネルギーを広めるべく、こんな制度を打ち出した。
「太陽光発電の電気を売ったら、1kWごとに40円あげちゃうよ。しかも10年も!」
いわゆる「固定価格制度(FIT)」だ。金儲けビジネスばかり考えて生きている人々にとっちゃ、これぞチャンス。即座に山を切り開いては太陽光発電をバンバンと作りまくった。
そんで、この短期間で大儲け。
羨ましすぎる。
とはいえ、時代は変わり、政府もお金をばら撒きすぎちまったと反省したのと、土地が足りなくなるくらい発電所が増えまくってしまったため、FIT価格は激変。これから発電事業所を作ったところで、1kWあたり14円しかもらえない。ほとんど儲からねえの。まだ学生だったけど、あの時代に始めたかった。
やりたいけど、今更遅い。
ところで1kWってどのくらいの量?
1kWやら1MWやら言うが、具体的にこれってどのくらいの量なん。
ちなみに、1000Wが1kWである。
じゃあ1Wってどのくらいの量なの?わけわかめである。
「ドライヤー」で考えてみると良いかもしれない。
ドライヤーには必ず、800Wやら1000Wやら1200Wやら書いてある。これは隠れているが「h」が後ろについている。
つまり、もし「1000W」と書いてあるのであれば、「このドライヤーは1時間で1000W使うんだよ」という意味になるのだ。
固定価格制度は、つまるとこ「ドライヤーを1時間回せるくらいの電力を供給したら40円をあげちゃう」という政府と投資家の約束なのである。
つまり、ドライヤー10時間回せるくらいの電力を作れば400円もらえるんだね!
近くの寿司屋の茶碗蒸しの値段だね!
1kW作るのにはどうすれば良いの?
ドライヤー1時間回すために必要な1kWを、もし太陽光パネル1枚で作るとしたら、何時間太陽光を浴びせる必要があるのだろうか?
ちなみに、パネル1枚が生み出す電力のことを「公称最大出力」というらしい。便利な言葉があったものだ。
平均的なパネルの公称最大出力は300〜400W/1時間みたい。つまり、パネル1枚を太陽光に3時間くらい当てて、ようやくドライヤーを1時間回せるのである。
スマホの充電を3時間かけて、実際には1時間しか起動しない、みたいな無駄さね。
なので太陽光発電所は一つでも多くパネルを用意する必要があるのだ。パネルが3枚あれば、1時間の設置で、1時間ドライヤーを回す電力を作れるのである。
あれ、太陽光発電って本当に効率的なのか?
あれ?
とりあえず、1Wの謎がわかってスッキリしたのである。
スッキリ!